【就特対 #08】メール <長野県立大学:就活特別対策室>
就特対第8回は「メール」について。
就活サイトからの案内、説明会の詳細やオンライン面接の参加URLなどでメールを使う機会は増える。
私はメール関連で失敗した。後輩の話をきくと、どうやら同じ失敗をしている人が多そうだ。

私の失敗:メールアドレス
私が何を失敗したか。大学のメールアドレスで就活サイトに登録したことだ。
これはホンットに大失敗だった。
就活サイトからメールがひっきりなしに送られてきて、受信トレイが酷いことになったのだ。講義や試験に関する大学からのメールが埋もれてしまい、勉学に支障が出た。
早朝5時から深夜23時まで、同じサイトから毎日10~20通ものメールが来る。
就活用のメールアドレス
この問題の解決策は簡単で、就活用のメールアドレスを作ればよい。私も大量のゴミメールをポチポチ削除しつつ、新しいアドレスで対処した。
オススメはGoogleのGmailだ。企業からのメールが "迷惑メール" としてはじかれていた、という事態が少ない。
私もGmailで「〇〇〇.placement.1@gmail.com」という形のアドレスを作った。以降の就活では全てこのアドレスを登録していた。
就活用メアドの不安
先日この話を後輩にしたら、
「就活用のメアドを使って、人事にマイナス印象を持たれないか?」
という不安を口にしていた。
結論から言おう。「全く問題ないでしょう」
少なくとも私は問題なかったし、人事もそこまで暇ではない。
何十人何百人の就活生が登録するメールアドレスを、人事が目視でチェックすると思うか? チェックするとして、一体どんな基準でやるんだ?
そんなくだらない事をしている企業にマイナス印象を持たれたなら、「ラッキー、落としてもらえるや」と思えばいい。
悪辣な就活サイト
就活サイトの中には、「大学で支給されているメールアドレスを登録してください」とか言ってくるものもある。『就〇会議』とかね。
しかも、一度登録したメアドは後から変更できないときた。
実に悪辣だ。就活用のメールアドレスを作って後から変えようとしても無理なのだ。就活を始めたてのピヨピヨしている学生を引っかける作戦である。
狡猾な案内メール
就活サイトからのメールには、社会人の狡猾さを感じられる工夫が凝らされている。就活生から連絡させる手法が満載だ。
お世辞型
・〇〇〇や△△△など大企業の担当者から、長野県立大学の山田太郎さん宛に推薦が届いております。
・長野県立大学の学生さんを「ぜひ採用したい」という企業から案内がきております。
・大企業である〇〇〇に、山田太郎さんを紹介してもよろしいでしょうか?
などと言って、就活生をおだててくるメールがある。めちゃくちゃある。
ESで不安になり、選考結果で泣いている就活生を振り向かせる戦略だ。実際は同じ内容を何千人、何万人に送っているだろう。大企業の名前があっても、実際に紹介されることはまずない。
"など" と付けることで、後から何か言われても「嘘はついてません」と逃げられる。営業マンをやっていた頃に私もよく使った手法だ。
ちなみにメール内に大学名や就活生の名前を入れてくるのも一つの手法だ。
罪悪感押しつけ型
・〇〇〇の説明会に山田様のお席を仮予約しております。
・△△△の選考に仮参加となっています。ご辞退される場合はご連絡ください。
などなど、説明会や選考に参加することにされていて、参加するにしろ辞退するにしろ連絡をくれ、と言ってくるパターン。
「勝手に予約すんなよ!」とか「辞退の連絡しなきゃ!」と思うだろう。
だが安心してほしい。本当に参加することにされていたら、それは個人情報の漏洩になる。本人の知らないところでメアドや電話番号が企業に流されるわけだから、大問題だ。
つまり、仮予約とかいっておきながら実際は嘘で、とにかく就活生から連絡させる戦略だ。
チェーンメール型
実際のメールは削除してしまったが、こんな感じのメールが本当に届いた。

うっかり違法サイトかやばいURLを踏んだのかと思った。黒の下地に赤と黄色の文字。このメールを見た時の衝撃と、新卒就活系企業の「なりふり構わない」感は今でも覚えている。
内容は色々だった。焦らせ型や罪悪感押しつけ型などと複合して送ってくる。
焦らせ型
上のチェーンメール型でも書いてあったが、
・〇月〇日までにご連絡ください!
・必ずご返信ください
・確認期限まであと「2時間39分」
とか言って就活生を焦らせ、連絡してもらおうとしてくる。
ただでさえ不安な就活生を焦らせるんだから、たちが悪い。就活生がウン百万円の札束に見えているんだろう。
必ずご返信ください、とか書いてあっても返信の必要はない。困るのは向こうだけだ。
選考スキップ型
・二次選考から参加可能!
・選考スキップ特別案内!今なら面談するだけで最終選考へ
こういうタイプだ。実際のところ、本当にスキップできるかは怪しい。
「二次選考から参加可能!」とかいっておいて、実際は「面談⇒二次選考」がデフォルトの選考フローだったり。
「最終選考へ!」とか書いておいて、実際は「一次選考⇒最終選考」のフローで、面談と名の付く一次選考だったり。
就活におけるメールの書き方
就活ではメールを書く場面がある。といっても時々だ。
多くの企業は新卒採用サイトを通じてポチポチすれば終わるし、企業によってはLINEで担当者に連絡すればOKな場合もある。
しかし小規模な企業であったり、遅刻や欠席の連絡、接続トラブルなどの際はメールを送ることになるだろう。
メールの書き方についてここで解説するつもりはない。詳しく書かれたサイトが山のようにあるので、各自で調べてくれたまえ。以下はちょっとしたTipsだ。
Tips 1:メールソフトの設定
メールソフトの設定をいじれば、メールの最後に自動で署名を入れてくれる。こんな感じに。
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長野県立大学
グローバルマネジメント学部3年
山田 太郎
E-mail : 〇〇〇.placement.1@gmail.com
TEL : 000-0000-0000
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結構手間が省けるのでオススメだ。やり方は「メール 署名 設定」とか調べれば出てくる。
Teps 2:送信時刻
社会のマナーとして、早朝や深夜にメールを送るのは失礼になる。だいたい8時~19時の間なら問題ないだろう。
明日メールを書いて送る時間が無い!という場合は、送信予約の機能を使おう。
たいていのメールソフトに備わっている機能で、「明日の8時」とか「明後日の17時」とか自由に送信時刻を設定できる。忘れっぽい人にもオススメの機能だ。
終わりに
営業をやっていたおかげで、悪質な就活生向けメールを見ても苦笑いできる。送った側の気持ちや戦略がわかるので、気が楽だ。
だが他の就活生たちの中には、メールのせいで焦ったり、ストレスを感じたりする人もいるだろう。
何度も言うが、就活サイトを運営する企業にとって就活生は良いカモだ。社会を知らず、自分たちが札束である自覚もなく、不安でいっぱいで、優しい言葉をかければすぐ信頼してくれる。
自分たちのこの先何十年と続く人生を、自分の意志で決断しよう。金儲けに利用されるな。