県大シリーズ、第30回。なんとか来れました、記念すべき30回目。
今回は長野県立大学の築山ゼミの学生たちによる、「まちかど図書館ぼたん」プロジェクトの代表、小林ちひろさんにインタビュー!
インスタで見かけてからずっと気になっていたのですが、ついにお話を伺うことができました。
「まちかど図書館ぼたん」プロジェクトとは
恥ずかしながらインスタグラムで見かけるまでその活動を知らなかった。なので、まちかど図書館ぼたんさんについてざっくりまとめてみようと思う。
彼らの公式インスタグラムのプロフィール欄にはこう書いてあった。
長野県立大学築山ゼミ×空き家の再生×居場所づくり
県大生が旧ボタン屋の空き物件を使って『人と人』を繋ぐ居場所を創るプロジェクト
また、公式ホームページにはこう書いてある。
本を介して人と人とがつながる、そんな場所を学生が様々な組織や人と繋がりながら作り上げていく
くわえて、ボタンの販売もしているそうで、メルカリにも出品しているようだ。
「まちかど図書館ぼたん」代表、小林さんにインタビュー
こ:小林さん、ユ:ユードリナ
活動をスタートしたきっかけ
ユ:本日はよろしくお願いします。まず、この活動をゼミとしてスタートするときのきっかけってどんなものだったんですか?
こ:ゼミのみんな、なんかやりたいなと思っていて。せっかくなら「街づくり」に関するゼミだし、何か街に関われる活動をしたいなと。そんな中で先生から「サードプレイスを作らないか」という話が出て。
「じゃあ何にするか」となったときに、サードプレイスといっても収益化できないと続かないので。「何が収益化できるか」と話し合って図書館を作るとなりました。
図書館と言っても何がいいか、と考えた時に「一棚貸し本屋」という存在を知ったので、それにしようと。
ユ:街づくり、という目標に繋がる手段として図書館に決めたんですね。
ぼたんの販売
ユ:ぼたんの販売も行われていると思うのですが、今の場所が元々ボタン屋さんなんでしたっけ?
こ:元々ボタン屋さんで、店主の方が亡くなられたときに親族の方が空き家にしていて。それなら店舗を借りて、店内にあるボタンを活かしながら、街に古くからあるボタン屋さんの味も活かしてやっていこうと。
せっかく街に根付いている場所が無くなってしまうのは寂しいですし、北石堂の住民のみなさんにも受け入れてもらえるようにしていこうと。
ユ:なるほど。
ボタンへの想いと裏事情
ユ:ボタンを売りながら図書館をやっていくのがゴールなのでしょうか?
こ:最終的には図書館でやっていく予定です。ただボタンをすぐに全て売るのは難しいので、ちょっとずつ売っていければいいかなと思っています。
裏事情として、先生から「図書館できました!という形で世に出すのではなく、図書館をつくる過程で街の人たちと関わっていって。その中で図書館の認知度を高めたり受け入れてもらう土台を作ったり、ということを大事にしたい」というお話が出て。
色んな考えがあるなかで、なかなか進められていない部分があります。
ユ:たしかに作る過程で色んな人と関われば、完成した時点でお客さんになってくれそうな人が出来てるわけですもんね。
いつから始まったのか
ユ:企画としてスタートしたのは、去年の11月あたりでしたっけ。
こ:2022年くらいから動き始めてましたね。
ユ:そうなんですか!?
こ:フィールドワークに行ってどういう本屋さんがあるのかなーと見たり。2023年の4月頃に空き店舗を借りて、そこから掃除などを始めて。
ユ:じゃあみなさんが3年生だった昨年度をまるまる準備に使って。
こ:そう、ずーっと準備笑
ユ:大変ですね笑
こ:みんな早くやりたいから頑張って、モチベーションを頑張って保ってます笑
今年度の目標
ユ:今年度で4年生は卒業だと思いますが、今年度のゴールとしてはどのへんなのでしょうか。やっぱりオープン?
こ:そうですね~、ほんっとできるだけ早くオープンしたい笑 棚主さんはもう決まっているので。6月末に棚が出来れば、もうオープンしたいなと思っています。
オープンして、収益を安定させて、ですね。
ユ:となると、今年度内の目標としてはオープン、収益化、あとは……先ほどもあった後輩への引継ぎですか。
こ:あとは「フラットなサードプレイスとしての図書館」という収益事業ですが、ゆくゆくは収益事業だけでなくイベントや事業をやりたいと思っています。
2階もあるので、そこも活用しながらフラットに人が集まれるような場所づくりをできればと考えています。
「みんとしょ」って?
ユ:あとききたかったのが「みんとしょ」についてでして。みんとしょのシステムがまだ理解できてなくて……
こ:みんとしょは民間の図書館のことです。私たちがやっているのは、みんとしょの中でも「一棚貸し」というもので。
ユ:ひとたながし、ですか。
こ:みんとしょは誰かから寄贈してもらった本を貸したり売ったりするんですが、棚貸し本屋というのは「棚主さんと契約して、棚主さんは1人1つの棚を使える。棚にはどんな本でも置ける」というシステムです。
棚主さんは好きな本を置けます。それがいくつか集まって、一つの本屋になります。
ユ:なるほど…
こ:棚主さんのメリットとしては、自分の好きな本を共有できる点。あとは家にスペースが無い人はこの棚に置けますし、棚を通じてお客さんと間接的に触れ合うことができます。
後輩・読者へのメッセージ
ユ:最後に、後輩や本に興味のある人へメッセージをお願いします。
こ:こんな事業をやってます、ということをまずは知ってほしいです。気軽にみんなに来て欲しいです。
あとは、本好きの人だけじゃなくて、色んな人に来て欲しいです。本とかあんまりわからないなーという人でも、こんな場所あるんだ、楽しいなと思ってもらえる場所にしていきたいです。
本好きじゃない人もぜひ来てください!
終わりに
インタビューを受けてくださった「まちかど図書館ぼたん」代表の小林さん、ありがとうございました!!
私自身、本屋で3時間ブラブラできる位には本好きなので、ぜひともまた訪れてみたいと思います。
みなさんもぜひ、知らない本やボタンを求めて、あるいはサードプレイスとしてこの場所へ訪れてみてはいかがでしょうか。
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