【県大シリーズ第10回】学生発の日本酒「惚れるん」を追う~前編~
その日本酒を知ったのは偶然だった。
記事ネタを求めて大学に関するニュースを調べていた時のこと。他大学との連携、イベント情報などと並んでそのニュースはあった。「日本酒『惚れるん』台湾でも発売へ」。記事によれば県大生が携わった酒らしい。

県大には辛党は少ないと思っていたので驚いた。私は一人で毎晩酒宴を開いているくらいなのに。
日本酒派の辛党の端くれとして、調べないわけにはいかないだろう。
県大生のお酒プロジェクト

このプロジェクトはグローバルマネジメント学科の中村ゼミにいる学生たちが取り組んでいるそう。「若者を中心に日本酒を研究、PRする」が主軸らしい。2021年に2期生から始まったプロジェクトは、3期生、4期生へと引き継がれ継続している。
彼らの活動は Instagram や YouTube で発信されているので、ぜひとも一度は覗いてみてほしい。「日本酒のラベルの読み方」や「お店紹介」など、お酒に興味のある学生必見の情報が載っている。
活動の成果の一つとして、2023年に「惚れるん」という日本酒が生まれたようだ。20代女性をターゲットに、味やパッケージに工夫が凝らされている。『惚れるん』という名前は「日本酒を初めて飲む人に惚れてほしい」「現ユーザーに惚れ直してほしい」という想いが由来だそうだ。学生たちは田植え~酒造までの過程も体験したそう。
以下に彼らのInstagramとYouTubeを貼っておく。
〇インスタ
https://www.instagram.com/osaseka?utm_source=ig_web_button_share_sheet&igsh=ZDNlZDc0MzIxNw==
〇YouTube
どんな味?口コミは?
学生が開発に携わった日本酒「惚れるん」だが、どのような反響があるのだろうか。口コミサイト等とX(旧Twitter)で調べてみた。
結論から言うと、非常に好評のようだ。150年以上の歴史がある東京の酒造会社、豊島屋酒造が製造者なので、信頼のある味が下地という点もある。昨年の初販売の際は約1か月で完売というから驚きだ。
口コミサイトなどの反応
「マスカットのような香り」 「若干の発泡感」 「ビワっぽい香り」
「スッキリ目」 「後味は甘酸っぱい酸味」 「余韻は優しい酸味、キレがある」
「美味しい」
Xでの反応
「甘酸っぱくて美味しい」 「華やかな香り」 「かすかな苦みとグレフル感」
「厚みのある美味さ」 「軽やかで酸味が印象的」 「梨のような爽やかさ」
2023年と2024年の惚れるんを飲み比べる人もいたようだ。
評価まとめ
このように、多くの日本酒好きを惚れさせたようだ。大信州、真澄、姨捨正宗など有名な日本酒も多い長野。日本酒に厳しい”辛口”な人もいるだろうが、「惚れるん」への評価は非常に高いといえるだろう。
評価の多くは社会人によるものだった。「惚れるん」のターゲットである学生の感想が気になるところである。最近の学生はほとんどが非公開アカウントで情報発信しているため、検索に引っかからないだけで実際は飲んでいる学生もいるのだろう。
台湾でのイベント参加
2023年11月には、台湾で行われた台北国際酒展に参加したようだ。学生たちも多くの来場者へ「惚れるん」のPRをしてきたとのこと。2024年は台湾の学生が来日し、一緒に仕込みを行ったりもしたそうだ。詳細は彼らのインスタグラムに載っている。
「惚れるん」はどこで飲めるのか?
始めに書いておくが、詳細は彼らのインスタグラムを見てほしい。販売店舗や取り扱っている飲食店が詳しく載っている。
2024年5月現在、販売店は次の通りだ。
また、取り扱っている飲食店は複数ある。県内だと長野市、上田市、山ノ内町、塩尻市、中野市、千曲市、山形村、松本市にいくつか。県外だと東京、愛知、神奈川にあるとのこと。
2024年の「惚れるん」は2月頃から発売されており、すでに売り切れている販売店もあるようだ。信州の日本酒好きを名乗るなら、あるいはお酒デビューで迷っている学生は、日本酒「惚れるん」を手に取るべきだろう。
終わりに

自分の同期が、自分の大好きな日本酒に関わっていると知らなかったのは痛恨のミスすぎる。これまで知らなかったのに、ここにきてデカい顔して記事には出来ない……
というわけで、お詫びの気持ちを込めて日本酒「惚れるん」、入手しました。ちゃんと買いました。本当です。
次回、シリーズ第11回では日本酒「惚れるん」を実際に飲んでみます。では。