大学生ユードリナの記録【長野県立大学】

長野県立大学や就活、趣味について

【県大シリーズ第2回】長野県立大学はどんな大学なのか?~歴史的背景~

長野県立大学の歴史的背景とぼんやり考察

前回の記事で、長野県立大学は創立から6年しかたっていない「未就学児」である、と書きました。

しかし完全な新大学というわけでもありません。そこには前身となる大学や近隣の大学からの影響が色濃く見えます。

そこで、今回は県大の歴史的背景とそれらの影響を考えてみます。

 

短大から引き継いだ図書館

 

長野県短期大学とは

長野県短期大学は、1950年に設置された公立短期大学です。この短大が持っていた場所・組織などを引き継ぐ形で、新しく長野県立大学がつくられました。短大としての歴史は2020年に終えています。

大学内の学科は、「多文化コミュニケーション学科」「生活科学科」「幼児教育学科」「教養学科」の4つが存在したようです。

この短大の歴史を辿ると、1929年長野県長野高等女学校内に設立された「長野県女子専門学校」が源流のようです。名前やスタイルを変えつつも、”教育機関”としての歴史は一世紀弱あることには驚きです。

 

注意:「長野"県"短期大学」は「長野短期大学」とは別物

長野市内には長野短期大学という短大が今なお存在します。しかしこの大学は長野県立大学とは無関係ですので、注意が必要です。

長野短期大学は1967年から続く”私立”短期大学で、2024年に共学化が行われるまでは女子短大でした。地理的にも長野県立大学と非常に近いため、地元住民にすら混同されることがあります。

見分け方は県がつくかどうかです。長野”県”短大は公立、長野短大は私立です。

 

女子短大であった事の影響

2003年まで長野県短期大学は女子短大でした。女学生向けの幼児教育課程や家政科教育課程に特化した「職業訓練校」的な立ち位置から、男女共学の教育機関へと移行した一つの転換点でしょう。

ですが、女子短大であった影響は2024年現在でも色濃く校内に残っています。学内における男女比は全体で4:6です。食健康学科とこども学科に関しては、学年で男子が2,3名いれば多いほうでしょう。

もちろん、学生生活において女尊男卑的な風潮は全くありません。学科ごとの男女比のアンバランスさも、一部理系学科に見られるような男女比の逆だと考えればごくごく当然の結果でしょう。

 

学部学科の影響

短大時代からの学部学科の影響は当然ながらあります。どうやら4年制大学への移行構想の初期段階では「短大時代の学部学科などは発展的に解消」という長野県の思惑があったようです。しかし紆余曲折の末、短大時代の学部学科は発展的に継続される形となっています。

 

近隣大学からの影響

長野県短期大学4年制大学移行構想を語る上で、近隣大学からの影響は必ず触れる必要があります。長野県内には信州大学松本大学長野大学などなど多くの大学が存在します。これらの大学との調整や行政との交渉が4年制大学移行構想の課題の一つであったといえるでしょう。

 

 

さて、ここまでざっくりと長野県立大学の歴史的背景とその影響について考えました。「4年制大学移行構想」については正直ボリュームがありすぎる上にかなり興味深いので、また別の機会に考えてみたいと思います。

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